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マウントはなぜマンU移籍に?

2023年7月5日、チェルシーの生え抜きのスターであるメイソン・マウントのマンチェスターユナイテッド移籍が決定。

それ以前に多くの報道があったとはいえ、実際に移籍が決まった上にマンUの背番号7を付けると発表されると泣いちゃうチェルシーサポーターもさぞ多かっただろう。

この移籍については、「チェルシーを見捨てやがってマウント…ユニ破いてやる」「マウントを追い出すとはボーリーやはり無能」など様々な意見が飛び交っている。

実際のところは当事者たちのみぞ知ることだが、色々な記事を見る限りでは以下のような流れが最も信憑性があると考えられる。

 

①マウント、オーナー交代により最高のタイミングでの契約延長を逃す

②フロント陣、低調なマウントに高額オファーを提示することができない

③マウント、フロントへの不信感やチームへの不安が募り契約延長拒否

④フロント陣、交渉が進まないマウントを換金対象にすると決断

 

①マウント、オーナー交代により最高のタイミングでの契約延長を逃す

21/22シーズンはPLで11ゴール10アシストの大活躍を見せ2年連続でチェルシーの年間最優秀選手に選ばれ充実のシーズンを送るマウント。このシーズンオフの段階で残りの契約が2年ということで、マウントにとって理想的な契約延長タイミングだっただろう。なんならチェルシー的にも快くオファーを打診できるタイミングだったろうに。

しかしご存知の通り、このシーズン終盤はウクライナに侵略したロシアの大統領とロシア人オーナー・アブラモビッチとのあれやこれやでチェルシーは経済活動を制限される羽目に。チェルシーフロントはマウントと契約延長交渉ができない上に、トッド・ボーリーらが新オーナーになった後もフリーで抜けたリュディガーやクリステンセン、イヤイヤ期に突入したルカクなどの後釜を新体制で探さねばならないとてんてこまいであった。

かくして契約延長されないままマウントの22/23シーズンが始まってしまうのである。

 

②フロント陣、低調なマウントに高額オファーを提示することができない

チームを牽引していた21/22シーズンはどこへやら、いまいち活躍できない22/23シーズンのマウント。まあそもそもトゥヘル解任、フィットできない新戦力、怪我人の続出、異例のシーズン中のW杯などが重なりチェルシーの前線は誰ひとりとして好調ではなかったわけだが…。

そんなわけでマウントに対して彼が納得できるだけのサラリーを提示できないフロント陣だった。一部報道によると、合意間近だった契約条件をW杯後に撤回して交渉をし直したんだとか。

リース・ジェームスやベン・チルウェルはそれぞれ22年9月と23年4月に契約延長していたが、どれほどの差があったのだろうか。

 

③マウント、フロントへの不信感やチームへの不安が募り契約延長拒否

納得できるだけの額のオファーをもらえないマウント。加えて、冬には総額370億円余りで若手選手をこれでもかと獲得するフロント陣を目にする。

自分が十分に評価されていないと感じていたのは間違いないだろう。

さらに6歳からチェルシーに所属しておりアブラモビッチチェルシーを良く知るマウントとしては、ボーリーらへのオーナー交代によりチームが変わっていくことに不安を感じていたとも思われる。スタッフや給与体系、移籍戦略を変えてここ20年でもワーストの12位で終えるチェルシー。マウントにチェルシーへの愛があったとしても、年齢的にこれから脂がのってくるマウントのキャリアと天秤にかけたとき、お笑いクラブから復活の兆しを見せる名門マンチェスター・ユナイテッドが輝かしく見えるのも無理はないだろう。

 

④フロント陣、交渉が進まないマウントを換金対象にすると決断

マウントとの交渉がなかなか進まないフロント陣。もちろんマウント自体は必要な戦力として考えていたと思われるが、マウントひとりのために給与体系を崩すわけにもいかない。実際のところ23/24シーズンの監督に決まったマウリシオ・ポチェッティーノもマウントの慰留を求めており、契約解除条項ありの単年延長などの譲歩もしていたと言われている。シーズン終盤に暫定監督としてランパードを読んだのもマウント絡みだったという師弟の美談みたいなのも考えられないでもない。

しかしマウントのマンU移籍はかなり既定路線となりつつあり、FFP的にもフリーでの移籍を避けたいフロント側からすると23年の夏の売却は当然の選択であった。

 

主観交じりではあるが、こんな流れではないだろうか。

 

正直どちらの考えも理解できる。

チームへの愛があろうとも比較的選手キャリアの短いフットボーラーとしてはタイトルへ挑戦でき、且つ自分をより必要とするチームでプレイしたいのは当然のこと。

例えファンから愛される優れたプレイヤーであってもチーム以上の存在であってはならず、最も大事なのはチームとしての一貫性を尊重することである。

 

今後の結果次第ではどちらかの選択が間違っていたことが、或いはどちらの選択も正しかったと証明されるかもしれない。しかし確実な選択など存在しない以上、自分の選択を信じてマウントもチェルシーフロントも頑張ってほしい。

 

なんやかんやマウントにはマンUイングランド代表でタイトル獲ってもらって、それでも数年後にはチェルシーよトレブル達成してマウントを後悔させてくれ。

そしていつか、チェルシーに帰ってきてくれマウントよ。